電球より風情がある
提灯の歴史は、さかのぼること室町時代で、弘法大師様が中国から伝えられたとされています。その頃は折りたためないものだったそうです。そして現在お祭りなど使われているような、竹籠と和紙で作ったものは江戸時代に登場したようです。
そういえば、四国八十八箇所の奉納の提灯も、このころから使われていたのではないでしょうか。香川県が発祥の地といってもいいのかもしれません。
しかしわたしたちになじみのある提灯は、江戸時代以降のものだと思います。テレビなどでよく目にする時代劇などです。奉行所の人が御用と書かれたそれを持ち、悪人を取り囲むシーンなどに使われています。また夜道を歩く時など、いまで言う、懐中電灯がわりとしての使われ方もしています。この当時の中のあかりは、ろうそくだったのでしょうね。
現代では、竹籠と和紙の代わりに、プラスチックシートになったり、中のろうそくも電球になったりしています。そして使われ方もお祭りやイベントはもちろん、インテリアやみやげものにいたるまで、いろいろな使われ方をしています。わたし個人としては、その提灯の中のあかりは、電球よりもろうそくのあかり方が好きです。ちょっとゆらゆらして、風情があるような気がします。でも火の用心がたいへんでしょうか。