海外のちょうちん
日本以外にも提灯と言う物は存在しており、その制作方法や構造、デザインから使い方まで様々になります。
普段見慣れた提灯とは異なる海外の物も見てみると、オリジナルにて作成される際のヒントになるかもしれません。
△ポーランドの天灯
灯篭流しの様に海や川へ流してしまうのとは正反対に、ちょうちんを空へ放つのが天灯です。
スカイランタンとも呼ばれ、熱気球と同じ仕組みで中央の固形燃料が放つ炎で火袋が照らされながらも、火によって温められた軽い空気が提灯内へ充満する事で宙へ浮いて行きます。
空いっぱいに浮かぶ提灯が美しく、一つの観光名物ともされており映画のワンシーンに取り入れられた事もあるほどです。
飛ばす前に火袋に火が移ってしまう様な事も有る様で少しばかり扱いが難しいようですが、放たれたスカイランタンには人々の願いが手書きや印刷で書かれ、無事飛ばす事に成功して一生懸命に飛んで行く姿は涙を誘うと言われる事も多い様です。
△アメリカのイベント提灯
アメリカ合衆国では、年に一度だけ提灯が活躍する事となります。
それはハロウィン。もうお分かりだと思いますが、その通りのジャックオーランタンです。
激安で販売されるオレンジかぼちゃで製作されているイメージがあるかもしれませんが、元々は巨大なカブで製作されていた物であります。
善霊を集合させ、悪霊を引き離す蝋燭を入れる容器とされています。
△中国提灯
元々は日本の提燈も中国から来た物でした。
中国では折りたたみ方式で制作されることはほとんどなく、大きな安い飾りと化しています。
用途としては照明としての活用は減っており、お祝いの際の装飾や販促広告類を格安でプリントしたものを設置される場合が多い様です。
ちなみに日本の折り畳み式の提灯は、中国では「折畳紙灯篭」と言われており、特殊なアイテムであると認識されているようです。